アプリケーション概要
今回、お客様からのご依頼で生成AI(LLM)であるAnthropic社の「Claude」とOpenAI社の「GPT」を利用した医療診断システムを作成しました。
作成後、お客様からも「たいへん素晴らしいシステム」とお褒めの言葉を頂けました。
早速ですが、システム構成図は以下の通りです。
処理内容
入力ファイルは、患者の病歴や画像所見をテキストで記載したcsvファイルになります。
Pythonでファイルを受け取ると、然るべきプロンプトと共に「Claude」と「GPT」それぞれにAPIリクエストを実施し、返ってきたレスポンスを整形して診断結果ファイルとして出力します。
以下は入出力ファイルのイメージ例です。
今回、ClaudeとGPTのそれぞれのレスポンスを別のファイルに出力する仕様としたので、2種類の生成AIの判断結果を比較できる形となっています。
生成AIと医療現場について
昨今、生成AIが様々な分野で活用されており、もちろん医療現場も例外ではありません。
生成AIを医療現場で活用することは、以下のようなメリットがあります。
• 診断支援:画像診断や症状分析を高速・高精度で行い、医師の診断をサポート
• 個別化医療:患者ごとのデータを分析し、最適な治療法を提案
• 医療記録の効率化:診療記録の自動生成や要約により、医療スタッフの負担を軽減
• 薬剤開発の加速:新薬候補の探索や臨床試験データの分析を効率化
• 遠隔医療の強化:AIによる初期診断や治療提案で、遠隔地での医療サービスを向上
• 医療教育の充実:シミュレーションや仮想患者を用いた実践的な教育を提供
• 予防医学の推進:健康データの分析により、疾病リスクを早期に予測・予防
• 医療過誤の低減:診断や処方のダブルチェック機能として活用
• 希少疾患の診断支援:大量の医学文献を分析し、珍しい症例の診断をサポート
• 医療リソースの最適化:患者の流れや医療機器の使用状況を予測し、効率的な運用を支援
これらのメリットにより、医療の質の向上と効率化が期待されます。
生成AIのAPI利用
今回、ClaudeとGPTはAPIを利用しています。
すなわち、処理自体はClaudeとGPTのサーバー側で実施されるため、クライアントのPCに高いスペックは求められません。
APIの利用コストも非常に低いので(※患者500件分のデータであれば数十〜数百円程度)、「お試し運用」も非常にしやすいです。
また、APIを利用すると、AIモデルの提供元が提供する最新のAI技術が常に利用可能なので、自社でAI技術を開発・更新する必要がありません。(生成AIを実際の現場に合わせチューニングする「RAG」という技術もあります)
LLM自体を構築するのは非常に膨大な労力がかかりますが、APIの利用であればより手軽に始めることができます。
ご依頼について
NeeNetでは生成AIを活用したアプリケーション開発のご依頼・ご相談をお引き受けしております。
個人・法人問わず、何かご相談事項がございましたら、一度ご連絡いただければと思います。
ご依頼は下記のお問い合わせページから可能です。